日本マイクロソフト・Windows Azure担当者に聞くWindows Azure導入 32
今度は中の人に聞いてみた 部門より
Windows Azure特集企画最後となる本ストーリーでは、日本マイクロソフト・Windows Azure担当者へのインタビューをお送りする。
先週の国民投票では「もっとも利用しているクラウドプラットフォーム」への投票受付を行っていたが、投票項目中ではWindows Azureの利用は3番目に多い環境であった。
クラウド全体としても本格活用や導入はこれからといったところも多いと思うが、最近ではWindows Azureの導入事例も増え、ユーザーからは見えないもののバックエンドではWindows Azureを利用しているという例も多いようだ。そこで、実際のWindows Azureの導入事例や、どのような分野で導入されているのか、また日本マイクロソフトが考えるWindows Azure観について尋ねてみた。
実際の導入実績として、なにか公にできるものがあればお教えください(国内外を問わず)。
最近の事例では、FacebookアプリケーションをWindows Azure上で公開している例があります。たとえばエン・ジャパンが提供している友人ネットワークのビジュアル化と仕事探しアプリケーション「enTree Work」や、トヨタ自動車が協賛するFIFAクラブワールドカップのキャンペーンアプリ「TOYOTA HEAT! HEART! FOOTBALL!」などです。
その他にもGREEのソーシャルゲーム「コンバットチョロQ」もWindows Azureから配信されています。もちろん、コンシューマ系以外のサービスも続々とWindows Azureで稼働し始めています。以下は最近リリースされたサービスです。
- オフィスフューチャーの眼底画像遠隔診断サービス「MORE system」
- セカンドガレージのECサイト向け売上解析サービス「Fast for EC」
- オービックの統合ポータル・グループウェア「OBIC7Hignel」
導入事例としては、どのような使用目的が多いのでしょうか? たとえばWebアプリケーションや短期的なプロモーションWebサイトといった一般公開されるWeb系でしょうか? それとも社内で閉じて使われる業務アプリなどが多いのでしょうか?
コスト削減効果が高いためと思われますが、インターネットの公開を前提とした外向けWebサイトでの利用が目立ちます。また、それと同様にSaaSを提供するプラットフォームとしての利用も伸びています。こちらは業務アプリが多いですが、Webサイトと並んで注力している領域ですので、今後もますます増えていくでしょう。
海外では日本よりもクラウドの導入が進んでいるような雰囲気がありますが、海外ではWindows Azureの立ち位置はどのように認識されているのでしょうか? 日本よりも普及は進んでいるのでしょうか?
もちろん米国の方が事例数が多いのは確かです。ただ、外向けWebサイトでの利用が多いという傾向は日本と同様ですし、まだまだ成長過程であると言えます。そういった意味では、日本の優れたサービスをグローバルに広めることができる良い状況にあると言えます。
Windows Azureの強みはどこにあると思われますでしょうか?
コスト、信頼性、グローバルでのサービス展開が主な強みとなります。また、Windows Azureの話をする際に「Windows Serverベースである」というのは非常に大きいところだと考えています。多くのユーザーの方、パートナーの方が既に何らかの形でWindows Serverを使っており、その一部としてのクラウド利用という点ではWindows Azureの導入は考えやすいものになります。.NETのみならず、JavaやPHPといった言語を利用していても同様です。
逆に、Windows Azureを利用するには向いていないような分野というのはあるのでしょうか?
向いていない分野はないと言いたいところですが、既存システムの移行を前提にしている場合には向かないものもあります。例えばLinuxで構築されているシステムで、利用しているアプリケーションサーバーやコンポーネント等がWindows上での動作をサポートしていない場合、移行の障壁は高いと言わざるを得ません。
現在クラウドサービスは各社から提供されていますが、Windows Azureが「競合」としてもっとも意識しているサービスはどれでしょうか?
価格については、Amazon EC2やGoogle App Engineを意識しているのは確かです。ただ、市場自体がまだまだ成長の途中ですし、他社とは関係なく実現したいことはまだまだありますので、競合という意識はあまり高くはないです。もちろん、個別案件で競合した時は事情が異なりますが(笑)。
Windows Azureはマイクロソフトの製品ということで、色々な誤解や勘違いを受けやすい傾向があると思います。利用を検討しているユーザーや企業がこんな勘違いをしていた(が、実は違う)という例があればお教えください。
Windowsというブランドから、Windowsクライアントがクラウドから提供されると思われる方がいらっしゃいますが、Windows Azureのサービスでは提供する予定はありません。
また、SharePoint ServerやExchange Server等の弊社サーバーを実行できると思われている方もいらっしゃいますが、Azureでの実行はできません。そちらは、Office 365というSaaSサービスで対応しています。
Windows Azureの今後について、たとえば提供されるサービスの拡充など、現時点で明らかにできるものがあればお教えください。
サービス拡充は随時行っていきますが、直近でリリース予定のものとしては以下があります。
- VMロール:ユーザー作成のWindows Server 2008 R2仮想イメージをWindows Azure上で実行する仕組み
- Traffic Manager:複数DCでの動的ロケーション、負荷分散、災害対策を行う仕組み
- Windows Azure Connect:自社運用環境のサーバーとWindows Azure間をセキュアに接続する仕組み
どれも現時点で実際に利用しての評価が可能です。そのほか、Windows HPC Serverと連携した大規模並列処理や、SQL AzureのReportingや運用管理の拡充が予定されています。
受信データがタダに (スコア:3, 興味深い)
より。
いつ発表された? AzureとApp Engine、EC2徹底比較! [srad.jp]のときはこの記述なかったよねぇ。
タダ友 (スコア:0)
「Azureの利用は3番目に多い(キリッ)」 (スコア:2, すばらしい洞察)
こんなところで笑いを取りに来なくても……。
Re:「Azureの利用は3番目に多い(キリッ)」 (スコア:1)
ていうか「なし」と「なにそれ浮いてるの?」が多すぎて他は誤差みたいなものじゃないか……
1を聞いて0を知れ!
Re: (スコア:0)
おかしい
俺が見る限り下から3番目なのだが
Re: (スコア:0)
いや、そもそも一連のPRが笑いを提供してくれているものだから今更。
"その他"や"使ってない"を除外するのは当然だから確かに三番目だけどね・・・
嘘はついてないけど実態とかけ離れてると思うのも当然。
売上とかシェアとかTCP-CベンチでOracle抜きましたとか、もうおなかいっぱいな営業トークは昔から。
まぁMSに限らず企業さんの口は常にそういうものなので、ちゃんと全体見て判断するのが普通でしょ。
オンリーワンになれる! (スコア:0)
> "その他"や"使ってない"を除外するのは当然だから確かに三番目だけどね・・・
「Google AppEngine ? Amazon EC2 ?
なんですかそれ?聞いたこととないな、そういうのは『その他』の項目に入れてね。」
Re: (スコア:0)
まぁそもそも「統計だと思って このデータを大事な事に流用しようと思うなら小学校からやり直しましょう」な注釈なんでねえ。
Re: (スコア:0)
Azureの利用者が意外と多い? (スコア:0)
EC2 実績もあり、周りで使っている人が多いのでまぁ順当
Apps 個人もそれなりにいるのでアカウント数でいったらそれなりに多い
nifty 事例多いという印象だったが、SI任せの事例が多い?
そのほか NECとかありそうだけど大型案件が多いのかな。NTT系は利用者というより運用者が多い?
演算投げ込み系とか、学術系に絞るとどこの利用が多いのかちょっと気になる
凄腕のクラウド使いとは? (スコア:1, 興味深い)
そもそもクラウドのチューニングポイントは存在するようになるんですかね。「クラウド チューニング」で検索してもいい内容が出てこないところを見ると、LLにおける書き方お作法ぐらいで、まだチューニングの段階にはいっていないのでしょうかね。凄腕のクラウド使いとは、現状は課金をできるだけ回避できる人だったり、LLコードを量産できる人?
Re:凄腕のクラウド使いとは? (スコア:1, 興味深い)
最近GoogleAppEngineが自家製のGoに対応したのですが、安くしたいならネイティブコードでキリキリにチューニングしなよ、という助言なのかなと。サーバが軽くなればあちらにも好都合でしょうし。
スラドはms派なの? (スコア:1)
ウィンドウズ・アズーアだと思ってた人 (スコア:0)
Re: (スコア:0)
今まで興味なかったので、ずっと「ウィンドウズ アザー」 って読むものだと思っていた。
azureって青色とか空色って意味なんだね〜。
Re: (スコア:0)
アズールだと思ってました。
というか、初期はアズールって記載されていた気がしたんだがなぁ。
Re:ウィンドウズ・アズーアだと思ってた人 (スコア:1)
アズールだと某ボスより存在感のある人 [wikipedia.org]とかぶる…
と思ったらあの方はLord Azzurだった。
RYZEN始めました
Re: (スコア:0)
アズーリだと思ってましたよ、っと。
イタリアのサッカー代表チームのことをアズーリって言うね。
あと、Jpegの無劣化回転ソフトにAzureってのがあって、アズーリと発音させてた。
日本語としての発音はえいやっと決めたようなので、本来の発音はよく分からないのが真相かも。
#MSの人が、読みを決めた話がどこかに載ってたんだけどソース失念…。impressの記事だったかな。
Re: (スコア:0)
モナコ辺りの海岸の事をコートダジュールっていうよね。
Re: (スコア:0)
クラウディアさんの挿絵が無い... (スコア:0)
わけがわからないよ (スコア:2, 興味深い)
色々と利用ルールがあるようで・・・
キャラクター利用ガイドライン、解説集(クラウド ガール)
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/windowsazure/claudia00_03 [microsoft.com]
「Windows Azure はわたしの、最高の友達」
「Azure にして後悔なんて、あるわけない」
テレビ放送であったような・・・ボイスがあるのは多分気のせいです。
Re: (スコア:0)
利用申請書のフォーマットがxlsであるあたりがいかにも日本発っぽい雰囲気を漂わせてますね。
Re: (スコア:0)
あの、素材集の中に「クラウディア バスト トップ」ってのがあるんですが、
普通こういうのって「バストアップ」っていうんじゃないでしょうか。
残念! (スコア:0)
Re: (スコア:0)
/.はPHPじゃないからね。
Re: (スコア:0)
Strawberry Perl http://strawberryperl.com/ [strawberryperl.com]
で動くようなので、本当に動かせたら相当な宣伝になったでしょうけど、がっつり0から開発するほどの予算はないのでしょう。
にしても、Azure関連の情報は、Google的に弱いというかいい検索結果を探すのがちょっと面倒な印象。後発だからもう少し経たないと溜まらないのでしょうけど。
企画の最後にコメント (スコア:0)
マーケティングが間違ってやしないかと。
クラウド自体は、魅力もあるのだけど。わざわざ/.Jですべきものかどうか。
確かにサバ管みたいな人も多そうだけれど、わざわざ自分や部下の首を絞めるかと。
中小企業の半分サバ管から見ると、ADのサブ、バックアップはしてもらいたい。
でも、値段が高いし、サービス内容、セキュリティもようわからん。
Webサービス全般を任せるとなると、もっと手軽で安価なサービスがあると。
Office365あたりから攻めるのが、MS的と思うのだけれども。
もうちっと、かゆい背中に届く猫の手入ります。
Re: (スコア:0)
それは何時もやっているのと違うと思う。
単に通常は旗振りするハード屋に合わせているのを、どこもドングリの背比べだからMSが閉めざるを得なかっただけでしょう。
WindowsとLinuxを比較すると解るけど、Windowsってハードは単一アーキテクチャを基本としている。
(実装の違いは互換の上に行われている)
それをあれだけ認めるってのは、何時もとは違う拡大というか緩和だ。
Re: (スコア:0)
それならなんぼかマシだと思う。
実際は特にGEEKでも何でも無い奴がMSの大半になってきてるんじゃないか?
このクラウディアってキャラも何やらそれらしいマーケティングで出来たキャラっぽい。
萌えない。
トヨタが大企業になって車好きじゃない奴が経営回すようになってから、
車が面白くなくなった・・・ってコメントを前読んだけどさ。
オタク趣味と優れたハッカーには高い相関関係があるそうで。
理由は分かんないそうだけど。